11月22日 横浜国際プール(対アントニオ・ガルシア戦)
ダブルタイトルマッチのアンダーカードとして登場した赤穂亮選手。
前日のインタビューでは
1日でも早く世界再挑戦するためのアピールする試合。メイン2試合のチャンピオンが強打者なので、自分も世界トップクラスの強打者だと証明するためリングに上がる」と力強く意気込みを語った。
という記事がありました。
後援会、ファンの方、会場にいらした方々の多くの方が
「赤穂のKOを見たい」という気持ちでいたでしょう。
しかし、対するアントニオガルシア選手は、元ラテン王者。
そして赤穂選手自身、初となるメキシコ人との対戦です。
やりにくいかもしれない。
そう心境を吐露した事もありましたが、「まぁでも倒しますけどね」と豪快に笑っていました。
長期フィリピン合宿を行った成果なのか、ガウンを脱ぎ捨てた赤穂選手の身体は以前より大きく、筋肉が隆起しているように見えましたね。
【1R】
双方様子見でしょうか。
円を描くように動きながら双方距離を掴もうとジャブの応酬。
いつもなら隙あらばビッグパンチを打ち込もうとするのが赤穂選手の特徴といった所でしたが
この日は丁寧に組み立てているような印象がありました。
(偉そうな事いってすいませんw)
【2R】
まだ様子見といった感じでしたね。
ゴング間際だったでしょうか。
最近の必殺ブローになりつつある、左ボディーがガルシア選手に突き刺さります。
大体これで「あ、終わったなw」と思う所ですが
ガルシア選手は即座に右を返し、赤穂選手を捉えます。
いいパンチをもらってしまうと「喧嘩屋」の血が騒ぐのか、強引に攻めるのが今までの赤穂選手。(これが魅力でもありますが!)
この日は自身も「ムキにならずに戦えた」と仰る様に、自信に溢れ、終始冷静でした。
ガルシア選手の右をもらった刹那、右ストレートがガルシア選手のこめかみを襲います。
そこで一度目のダウン。
ガルシア選手が立ち上がった所で2R終了のゴングでした。
【3R】
「もっと見たいんだからまだ倒すなよー!」などの掛け声が上がりやや笑いも漏れましたが
この日の赤穂選手は本当にひと味違った。
2Rに奪ったダウンの流れで猛攻するかと思いきや、丁寧に、丁寧に避ける叩く避ける叩くという形を作っていました。
ガードが下がると見るや否や打ち込んでくるガルシア選手。
1~2発まともに食らってしまったでしょうか。
観客席からも「熱くなるなよ!冷静にいけ!」等の声が飛んでいましたが
何度も言うようにこの日の赤穂選手は一味違いました。
喧嘩パンチャー
ヤンキーボクサー
こういった評価がネット上には転がっておりますが、この日は
主要4団体全てで世界ランキング入り
この経歴が物語るように、完全に世界ランカーとしてのボクシングだったと思います。
大きなパンチを不意に浴びても冷静にパンチを返し、逆に相手をグラつかせる。
要所要所で落ち着き、的確に拳をねじ込んでいる。
そんな印象でした。
【4R】
4R序盤、ペースはもう完全に赤穂選手にありました。
ガルシア選手は打つ手なしといった様子でしたね。
手を出すと赤穂選手の豪打が2~3発返ってくる。
こんな感じでした。
中盤だったでしょうか、赤穂選手の左ボディーが再び刺さります。
赤穂選手のボディーは他の試合とは違う鈍いというか重い音が会場に響きますね。
バチン!と言った音ではないんです。
「ドン!」って感じの爆発音のような鈍い音が・・・。
ガルシア選手たまらずダウン、悶絶でした。
気力を振り絞って立つガルシア選手でしたが、赤穂選手は詰めの甘いボクサーではないですからね・・・。
あっという間に追撃し、再びダウンを奪うと
珍しい光景が!
赤穂選手が「もっとこいよ!立てるだろ!」みたいな(私のイメージです)
中腰で手招きをしている!!!
パフォーマンスを余り行わない赤穂選手ですので会場大盛り上がりでした。
本当に痺れましたね。
なんとか立ち上がったガルシア選手も凄いと思いましたが、立ち上がってすぐ3度めのダウン。
試合終了のゴングがなりました。
自身も目標に掲げる「世界再挑戦。」
見えてきたのではないでしょうか。
本当に素晴らしいボクシングでした。
皆様引き続き応援よろしくお願いします。